投稿者「30020139」のアーカイブ

2019年度活動報告 自学・自主研究部会

他校種のグループの先生方との情報交換

 自学・自主研究部会では、幼稚園・小学校・中学校・高等学校の4つの校種が集い「探究」をテーマに事例検討を進めている。毎回のミーティングではそれぞれの学校で持ち寄った探究の事例を紹介しあい、どのような学びが生まれているか、どのような課題が見られたかなどについて検討し合った。

 こうしてさまざまな校種で「探究」というテーマで検討し合うことで、学習者の発達段階に即した探究の表れについて見ることができるとともに、どのような支援が可能であるか協同で検討し合うことができた。

 

2019年度 活動報告 

高等学校

  • スーパーグローバルハイスクール(S S H)学校設定科目必修家庭科「生活の科学」にて、サステイナブルを軸としながら身近な生活を科学的に捉える視点に着目した授業を行いました。(詳細は高校H Pを参照ください)
  • 児童労働とチョコレートについて調べた高校1年生が、附属小学校5年生に訪問授業を行いました。
  • エシカル消費について学んだ高校2年生が、附属中学校1年生に訪問授業を行いました。
  • 高校1年生がエシカルブランドCLOUDYの商品開発を行いました。

 

中学校

  • 中学3年生が南三陸ミシン工房(東日本大震災で被災した女性の自立を支援する団体)から教材を提供していただき、「がんばっぺしポーチ」を作りました。
  • 中学1年生が附属高等学校の生徒からエシカル消費に関して教えて貰い、小原木Myタコちゃんプロジェクト(梅村マルティナFS気仙沼アトリエ)に取り組みました。

 

 

小学校

  • 附属高校の1年生が小学校を訪問し、5年生との合同授業を行いました。はじめに高校の代表生徒が「チョコレートの秘密」というプレゼンテーションを行い、その話を受けて、小グループごとに、世界の児童労働の実態や、子どもたちが教育を受けられないことによる影響などについて対話をしました。

 

 

 

 

 

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2018年度の報告 (社会科部会)

2018年度は、本学の岡田了祐先生(社会科教育学)を新たなメンバーに迎え、小学校3名、中学校2名、大学1名の6名でのスタートとなりました。昨年度までの社会的ジレンマ教材についての研究を継続しつつ、新たに次の視点を取り入れた連携研究を行いました。

① 小中の学習の連続性や発達段階を踏まえた社会科学習の在り方についての研究の視点(論争問題を中心に)
② 小学校の研究開発学校のテーマ新教科「てつがく」や、中学校の研究開発学校のテーマ新教科「コミュニケーション・デザイン(CD)科」と社会科の相互関係についての視点

例えば「てつがく」の自己評価に関する議論の中では、②の視点から、次のような議論や問題提起がなされました。

○小学校では、自己評価を重視しているが、中学校ではどうか。
→CD科でも評価規準(作品が伝わったか、どう判断するのか等)をつくり、自己評価している。評価の 客観性や妥当性をどう高めるかが課題である。
〇評価規準がどのようなものであるべきなのか。話し合っていく題材について、評価が変わるのか。
〇評価規準を子ども自身が作ることが学習の一環で、意義があるということに注目したい。
〇自己評価をすることの意義のうち、人間性・道徳性を養うのにどういう効果があるのかという点を考えていくべきである。
〇市民性を育む「てつがく」の授業において、どんな市民性が身につけばよいのだろうか。また、社会科で育てる市民性との違いはあるのか。

一方、論争的問題を通して政治的リテラシーを涵養する授業の在り方を議論した際には、主に①の視点から次のような議論が交わされました。

論争課題「救急車の有料化をするべきかどうか」
○ 子どもが「判断の規準」を練り上げる際に、事実やデータを基にした「判断の規準」からものごとの本質をとらえた「判断の規準」に至るよう深化させていくためには、どうすれば良いのだろうか。
○中学における「効率と公正」との関係は?救急車有料化問題を効率と公正で捉えさせるための授業づくりの可能性を考えると、有料化→効率 有料化しない→公正の視点から中学校でも授業化が可能であろう。また、地方自治、財政、公共サービスの学習の教材として取り入れられるのではないか。
○「有料化しない」ことを主張する時の小学生の論拠は何か。
→高齢者の人数の割合を資料として持ってくる子どもの姿があった。自ら資料を収集する活動につながる。
○小学校での学習を通して身に付けた「判断の規準」が、今後中学校や社会に出てからどのように使われていくかが大切である。成長の様子を継続して調査していきたい。
→これを受けて、附属小学校から附属中学校に進学した生徒が、中学校で記述したワークシートの分析も行った。

 

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2019年度の報告 (社会科部会)

2019年度は、小学校3名、中学校2名、大学1名の6名で研究を進めました。年度当初に、高等学校地歴科・公民科の先生方とも情報交換の機会を持つことができ、小中高の社会科系教科の連携も進みつつあります。

主な連携研究の内容としては、研究テーマとしている論争問題を取り上げた学習の在り方、公開授業の学習指導案を小中連携の視点からの検討、附属小学校から附属中学校に進学した児童生徒の9年間での社会科の学びの深まりや変化についての分析などを行いました。詳細は以下の通りです。

 

部会の研究テーマ 小中の学習の連続性や発達段階を踏まえた、小中連携の視点からの社会科学習の在り方についての研究(論争問題を中心に)

 

◎中学校の公開研究会「日本の人口~外国人人口の増加~」の授業分析

<授業の主題設定の主眼>

・日本の人口構成と多文化共生の視点(自分たちの地域で、外国人とともに暮らすよりよい社会を作るために必要なことを調査・考察し、提案する授業)

・中学校の研究主題である、「探究的な学び」につなげるための工夫(必要性・必然性のある学びと振り返りを取り入れること)

 

<討議の概要>

○授業の在り方について

・授業が地理なのか、公民なのか。社会科だから分野を超えることにこだわらなくてもよい?「分野」をどのように考えるべきか、地理的分野だからこそできることもあるのではないか。

・子どもたちの提案に対する、リアルな社会での外国人の反応を見てみたかった。外国人が実際に望んでいることからの問題・課題提起も必要ではないか。

・本授業で学んだことをどのように活かせるか。

→「追究の仕方」は今後様々な場面で活かされるだろう。

○中学校の研究主題(探究的な学習)について

・中学校の研究主題は、小学校が目指すものともつながっている。小学校でも探究的な学習と振り返りを大事にしている。生徒自身が課題を見つけたり、設定したりすることはあるのか。

→中学校でも疑問や問いから学習課題を設定することがある。ただ、生徒の関心が低めである内容(外国の歴史、世界地理等)から主体的に課題を見つけさせることは難しいと感じる。ネットニュースでもよいので、社会とつながることが大切であると考えている。

・その際、授業の導入をどうするか。どのように課題と向き合わせるか。小学校ではどのように単元を構成しているのか。

→小学校では、例えば米作りであれば、米袋の読み取りから日本の米作りの課題へつなげている。

・導入から探究をさせていることも大事であると気づいた。作業・課題から探究につなげることもできるだろう。社会科の成り立ちが社会の課題解決から来ているからではないか。他の教科ではどうなのだろうか。

・中高校生は資料から意味を見出して課題を考え追究に向かうことができるが、小学生は生活に結び付いていないと追究するのが難しい。追究の意義や目的を納得しないと追究しないのではないか。

→追究においては、「意味づけ」が大事ではないか。例えば江戸と明治の街並みの比較(長屋から一軒家への変化)は、火事への対応ではないか?といった価値づけ、意味づけ。意味づけすることとは自分ごととして考えることではないか。

○振り返りの方法について

・振り返りの在り方に興味がある。論争問題は振り返りから次の問いを考えていくが、中学校ではどのように考えているか。

→中学校では「フィードフォワード」の振り返りが大切であると考えている。しかし、毎回時間が確保できるわけではない。その日の授業内容を簡単に振り返る程度にとどまることも多い。

・長いスパンでの振り返りを考えたことはあるか。

→中学校では、1学期間を振り返って「学び方」を振り返る時間を設定した。具体的には、ノートを用いて振り返りを行わせた。2学期に学び方が大きく変わった生徒も見られた。また、他者の学び方から、自分の学び方の改善点に気づく生徒がいた。

○その他

・現6年生が5年生の時に、外国人労働者問題を扱っている。今後の小中の連携がとれるとよい。

追記:2020年度、中1になってから、世界の諸地域(北アメリカ州)で連携させて取り扱った。

 

◎実践報告と討議

○小学校

外国人労働者問題について考えよう(2018年度の実践報告)

○中学校

・地理的分野 「世界各地の人々の生活と環境」~ICTを活用した「生徒自らが問いを立てるレポート」の作成と振り返り(2019年度の実践報告)

・歴史的分野 「近現代の日本と世界」~「自分とつながる戦争」レポートの作成と、ICTを活用した閲覧、振り返り(2018・19年度の実践報告)

・公民的分野 「私たちと現代社会」~ルーブリックを使用したパフォーマンス課題(文化の継承と創造の意義)

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2019年度 活動報告 

               2020/10/20  担当:増田

 連携理科は、附属小学校3人・中学校3人・高等学校3人の理科教諭と大学の先生方2人、SECから5人で集り、各校種の理科授業の実践報告、共通の教材開発、学会や研究会での発表、地域での活動等を行っています。

 

1.授業実践・活動報告

①小学校
  • 2018年度公開研究会での授業報告

草野:小学3年「音」新領域の取り組み
田中:小学5年「ものの溶け方」一瞬の変化を逃さず子どもの探究心を伸ばす
増田:小学6年「電気の利用」子どもの主体性を活かした探究的な学び

  • 「ともに科学を創造する」

個々の児童が持つ素朴概念が、学級の中の観察実験を通し、予想したり、実験方法を立案したり、考察したりする過程で徐々に変容していき、科学的概念へと高められていくような授業を目指す。このような授業を通して子どもたちの探究力は高まってゆくと考える。

 

②中学校
  • 教育研究協議会2019年10月26日実施
    授業案検討

 

③高等学校:
  • SSHの活動報告

 

④大学
  • サイエンス&エデュケーションセンター・・・理科教員研修会2019年7月実施

 

2.学会発表

  • 日本理科教育学会、第69回全国大会(静岡)

課題研究;「主体的・対話的な実験活動を考える-マイクロスケール実験の個別実験のあり方をさぐる」〇貞光千春、堀田のぞみ、竹下陽子、大崎章弘、榎戸三智子、里浩彰、千葉和義、「減災どこでも理科実験パッケージの開発と検証-被災後の学校で理科実験を行うために-」

一般研究発表;
〇大崎章弘、川島紀子、貞光千春、里浩彰、竹下陽子、榎戸三智子、千葉和義、「減災どこでも理科実験パッケージの開発と検証-3Dプリンタによる地形模型を個人向け教材かする簡易複製法」
〇里浩彰、千葉和義「内陸地域における海洋教育推進を支援する教員研修プログラムの開発と実践」
〇竹下陽子、貞光千春、大崎章弘、里浩彰、榎戸三智子、渥美恵子、千葉和義、「減災どこでも理科実験パッケージの開発と検証 小学校6年生の理科実験」
〇佐藤明子、高橋治、薗部幸枝、増田伸江、武井隆明、菊地洋一、「中学での化学結合の学習 海外の事例を参考に」
〇増田伸江、薗部幸枝、佐藤明子、菊地洋一、「子どもの意欲を喚起し、主体的に学べる理科授業 -小学6年「電気とわたしたちのくらし」の授業を通して-」

ポスター発表;
〇井上知香、大﨑章弘、末松加奈、後藤郁子、“Developing a setting for scientific communication as a third-place learning community- how novice preschool teacher develop learning in the community compared to their working place”, 18th Annual Hawaii International Conference on Education

 

  • 一般研究発表;〇里浩彰、千葉和義、「内陸地域における海洋教育の実践~自然体験教室と理科の学習をつなぐ海洋教育カリキュラムの開発と実践~」、日本科学教育学会研究会、第43回年会(宇都宮)

 

  • 口頭発表;○里浩彰、清本正人、吉田隆太、千葉和義、「内陸地域における海洋教育の実践支援  ~科学クラブにおける海藻押し葉制作キットの試行~」、日本生物教育学会 104回全国大会(旭川)

 

3.地域での活動

①夏休み子どもアカデミア
・2019年度夏休み子どもアカデミア 「マイ海藻カードを作ろう!」
里浩彰 2019.7.23 お茶の水女子大学 対象:文京区在住の親子24組

③文京区教育センター《文京区科学教室 幼児から小・中学生対象》
・2019年7月27日 小学4年生-6年生対象
「ニュートンは どんな子どもだった? -実験・お話-」薗部幸枝 (補助:後藤)
・2019年9月28日・11月2日 幼児と保護者対象
「デジタル科学コミュニケーション教室」大﨑章弘 (補助:井上、末松、後藤)

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第3回統計教育シンポジウム

令和2年3月20日(金祝)午前中に、第3回シンポジウムを例年どおりに開催する予定でしたが、新型コロナウイルス感染症拡散防止措置に伴い、「登壇者資料のWeb掲載による開催」とさせていただきました。

 

真島 秀行 (お茶の水女子大学 名誉教授)

 

吉田 裕亮 (お茶の水女子大学 教授)

 

岡田 紘子 (お茶の水女子大学附属小学校 教諭)

 

大塚 みずほ(お茶の水女子大学附属中学校 教諭)

 

三橋 一行 (お茶の水女子大学附属高等学校 教諭)

 

藤原 大樹 (お茶の水女子大学附属中学校 教諭)

 

  • 講評と講演

「学校教育おけるデータサイエンスのこれから -何のために,誰のために-」

西村 圭一氏(東京学芸大学 教授)  ※令和2年度(第4回)へ延期の予定

 

加々美 勝久(お茶の水女子大学 准教授)

 

 

ご意見やご質問は renken8@cc.ocha.ac.jp にお寄せいただけますと幸いです。

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2019年度 活動報告

2020年10月7日 文責:原(高等学校)

 

5月 : 今年度の活動目標と計画について協議(於小学校)

7月 : 「表現」に関する各校種によるブリーフィング(於小学校)

10月 : 高等学校における「表現」活動とその環境について報告(於高校)

3月 : 本年度の総括と来年度の計画について協議(メール上)

 

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平成30年度 活動成果報告

                2019/04/16  担当:増田

連携理科は、小3人・中3人・高3人の理科教諭と大学の先生方2人、SECから5人、博士課程の学生さん2人で構成しています。
各校種の理科授業の実践報告、共通の教材開発、学会や研究会での発表、地域での活動等を行っています。実際の30年度の活動を報告します。

 

1.授業実践報告

①小学校:草野 3年生「磁石の性質」校内授業研の報告
②小学校で授業実践した実験を、実際に中・高・大の教員が体験するワークショップ
小学校:田中 5年生「アナグリフ」地形図を立体視することによって、川の浸食状況を地図から確認することができる。
田中 5・6年生「黒曜石とパーライト」林間学校で訪れた信州で取れる黒曜石の実験
田中 5年生「塩化アンモニウムの結晶実験」を教員も体験し、飴を試食。
③大学:遺伝カウンセラー 高校での遺伝学授業及び遺伝病とその治療方法等の実践報告、高校の教諭の意識調査の報告→附属高・中・小でも取り入れることはできないか、検討

 

2.共通の教材研究

①大学のSEC(サイエンス&エデュケーションセンター)が開発した「電気の利用」単元の実験キッドを附属小の6年生で実践。〔回路カード、豆電球、LED、コンデンサー、乾電池を1人分ずつセットしたもの〕
これを用いて、4人グループでする実験を1人~2人で実験し、一人ひとりが実際に自分の手で回路を組みたて、様々な組み合わせで、電気の通り道やエネルギーの変換等を実感を伴って学ぶことができた。
②小学校5年生で実践した「塩化アンモニウムの結晶観察」を、塩化アンモニウムを高等学校の物理実験でも応用した。

 

3.学会参加と発表

以下の各学会に参加した。各発表内容等は後述のとおり。

  • 理科教育学会(岩手大会)
  • 日本科学教育学会(長野大会)
  • 日本科学教育学会研究会(福島大会)
  • 日本科学教育学会研究会(日本体育大学大会)

〇課題研究、「主体的・対話的で深い学びに活用できるマイクロスケール実験―高校「化学基礎」における実践報告―」、溝口恵、薗部幸枝、増田伸江、佐藤明子、理科教育学会
〇一般研究発表、「ともに科学を創造する理科授業」草野健、田中千尋、増田伸江
〇「構成主義に基づいた小学校理科授業の研究―小学校4年生「もののあたたまり方」の実践を通してー」、増田伸江、薗部幸枝、佐藤明子、理科教育学会
〇「女子も理解しやすい「電流」単元の教育プログラムの開発―デジタル電流計・電圧計の効果―」薗部幸枝、朝倉彬、増田伸江、佐藤明子、加藤美砂子、理科教育学会
〇「減災どこでも理科実験パッケージの開発と検証―手作り筋肉模型の活用法」貞光千春、大崎章弘、里浩彰、榎戸三智子、竹下陽子、千葉和義、理科教育学会
〇「減災どこでも理科実験パッケージの開発と検証―回路カードを活用した小学校電気分野の授業実践―」、榎戸三智子、貞光千春、大崎章弘、里浩彰、竹下陽子、田中千尋、千葉和義、理科教育学会
〇「減災どこでも理科実験パッケージの開発と検証―3Dプリンターを活用した簡易な地形・地域教材の開発―」、大崎章弘、貞光千春、里浩彰、榎戸三智子、竹下陽子、千葉和義、理科教育学会
〇「減災どこでも理科実験パッケージの開発と検証―マイクロレンズを活用した簡易火山灰観察法―、」里浩彰、貞光千春、大崎章弘、榎戸三智子、竹下陽子、千葉和義、理科教育学会
〇「小学校の『もののあたたまり方』の学習―海外の化学教育を参考にー」佐藤明子、増田伸江、田中千尋、草野健、薗部幸枝、理科教育学会
〇ポスター発表、「見えない事象の因果関係理解」末松加奈・増田伸江、理科教育学会
〇ワークショップ、「減災どこでも理科実験パッケージの開発と検証―小学校5年生の理科実験―」サイエンス&エデュケーションセンター竹下陽子、貞光千春、大崎章弘、里浩彰、榎戸三智子、渥美恵子、千葉和義、理科教育学会
〇一般研究発表「新たな災害時に途切れない教育システムの開発と検証」プロジェクトと災害後の理科教育支援の取り組み、竹下陽子・貞光千春・大﨑章弘・里浩彰・榎戸三智子・露久保美夏・千葉和義、第1回日本科学教育学会研究会(福島大学)
〇ポスター発表、「高等学校物理の電気単元における回路カードを使った実験教材の検討 」、榎戸三智子・朝倉彬・貞光千春・大崎章弘・里浩彰・竹下陽子・森本雄一(かがく教育研究所)・千葉和義、第3回日本科学教育学会研究会(日本体育大学)

 

4.地域での活動

①お茶の水科学実験教室Ⅲ、Ⅳ「キュリー夫人の実験教室」 薗部幸枝 2018/8/21 放送大学文京学習センター
対象:附属中学校の1年生と、放送大学関係者の中1前後の生徒
②平成30年度 理科教育推進者研修(第3回)「グループの対話を活用した主体的な学習-小学校4年生『もののあたたまり方』の実践を通して-」 増田伸江、 2019/1/25 、文京区教育センター
③平成30年度夏休み子どもアカデミア 「マイ海藻カードを作ろう!」里浩彰 2018/7/25 お茶の水女子大学 対象:文京区在住の親子20組
④「ニュートンから学ぶ」薗部幸枝、後藤郁子、2018/8/10、文京区教育センター

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2018年度活動報告 連携研究 自学・自主研究部会

1.他校種のグループの先生方との情報交換

毎回の部会では、それぞれの園や学校での子どもたちの活動やようすについて、具体的な情報を交換することができた。特に、毎回の会合場所を幼稚園、中学校、高校で持ち回りにしたことで、学びの環境を直接知ることができ、それぞれの場所で生活する子どもたちのようすをイメージしやすくなった。
自分が好きなこと、不思議に思ったこと、興味を持ったことをとことん追究することは、お茶の水の附属校園全体に共通するものであることを再認識した。幼稚園の学びの中で、探究の種が植え付けられ、そして探究の芽があちらこちらで生まれること。小学校での自学を経て、それらの探究の芽が中学校の自主研究で育ち伸びていくこと。さらに、自分の好奇心が集約されて、高校では深い探究の姿勢を身につけていくこと。そして、それが大学へとつながっていくこと。このような一連の探究活動の段階を、部会での情報交換を重ねることで確認できた。

 

2.中学校での自主研究の本『自分の“好き”を探究しよう! お茶の水女子大学附属中学校「自主研究」のすすめ』の発行(2018年10月)

附属中学校で40年以上続けられてきている「自主研究」について、概要、これまでの歩み、研究の実際、指導の仕方、生徒の研究成果、Q&A等をまとめた本を発行することができた。生徒たちが自分の興味、関心のある好きなことをテーマに、3年間自分なりの方法で探究しまとめる自主研究の魅力が詰まった本である。
また、この本では、中学校だけでなく、自学・自主研究グループに所属していた幼稚園、小学校、高校、大学の先生方にも協力してもらい、コラムや原稿を執筆してもらった。
中学校の生徒や保護者はもちろんのこと、教員、特にこれから教員になろうとしている学生たちにとっても有意義な内容の本だと考えている。
詳しくは本学サイト書店もご覧下さい。

 

『自分の“好き”を探究しよう! お茶の水女子大学附属中学校「自主研究」のすすめ』の目次

はじめに
Ⅰ 自主研究の魅力
Ⅱ 自主研究の3年間の流れ
Ⅲ 自主研究はどのように行われるか
自主研究のいろは「課題設定・課題追究・まとめ」
<コラム1>遊びを中心とした幼稚園生活
Ⅳ お茶太郎・お茶子の自主研究
1 本研究に入るまで
2 スパイラルな学び
3 さまざまな発表会の機会
<コラム2>「主体的・対話的で深い学び」としての自主学習
Ⅴ 進化し続ける自主研究
自主研究の歩み
自主研究を支え続けてきた同窓会(鏡影会)
<コラム3>「自主自律」と高等学校での実践例
Ⅵ 自主研究発表事例のいろいろ
グループ内発表
ポスターセッション
講堂発表
ビジュアル凝縮ポートフォリオ
自主研究集録
Ⅶ 将来につながる自主研究
―大学や社会で自主研究がいかに活かされているか
1 中学校における関心事や取り組んだこと
2 自主研究のテーマ
3 自主研究の学びが高校、大学、社会でどのように活かされているか
4 これまでの人生を振り返って附属学校の教育やそこでの体験など自分自身の人生や価値観に
どのように影響があると思うか
まとめ
<コラム4>好きなことを好きだと叫べる環境
<コラム5>自らに問うて
<コラム6>他者を認める
Ⅷ 自主研究 困ったときのQ&A
おわりに

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数学部会出版イベント報告

 

お茶の水女子大学人間発達教育科学研究所 教育・保育実践研究部門 主催
お茶の水女子大学附属学校園連携研究 算数・数学部会 出版イベント
「「データの活用」の授業~小中高の体系的指導で育てる統計的問題解決力」
のご報告

牡丹雪の舞う中,たくさんの方々に足をお運びいただき,シンポジウムを開催いたしました。
  日時 : 平成30年3月21日(水・祝)、10:00~12:00
  会場 : お茶の水女子大学303会議室
  内容 : 開会のご挨拶      冨士原 紀絵 (お茶の水女子大学 准教授)
      イベントの趣旨説明   真島 秀行  (お茶の水女子大学 教授)
      附属小学校での実践事例 河合 紗由利 (お茶の水女子大学附属小学校 教諭)
      附属中学校での実践事例 藤原 大樹  (お茶の水女子大学附属中学校 教諭)
      附属高校での実践事例  三橋 一行  (お茶の水女子大学附属高等学校 教諭)
      書籍の講評、講演「人工知能型社会に向けたデータ利活用能力の必要性」
      渡辺 美智子氏(慶應義塾大学大学院 教授)

100名定員のところ、71名の方々にご参加いただくことができました。誠にありがとうございました。イベントについての参加者アンケートの結果によると、とても好評であったことが読み取れます。皆様の声を励みに、これからも部会では様々な取組に挑戦していきたいと思います。
また、耳塚寛明教授(お茶の水女子大学)から第169回『月刊高校教育』平成30年5月号(学事出版)の連載「時の眼」(78-79頁)の中で、本書籍をご紹介の上、ご講評いただきました。なお、ご参加いただけなかった方々は書籍から発表内容をお読みいただけます。ぜひご追試、ご批正ください。

 

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