考え、表現し、判断する児童・生徒の育成をめざす社会科
よりよい社会の形成に参画する資質や能力を育成するためには、社会科の授業はどのように改革されなければならないか、という課題意識から本部会の研究は始まった。
これらの能力を培うためには、科学的社会認識、意思決定力、社会的実践力という三つの能力の育成を目指した学習が必要であると仮定し、これらを有機的に結びつけることを念頭に置いた時、「社会的ジレンマ」を教材とすることが有効に機能するのではないかと考えた。社会的ジレンマとは、「個人が自分の利益や都合だけを考えて行動すると、社会全体にとって望ましくない状態が生まれてしまうという状態」を表している。例えば、環境問題や交通問題などが挙げられる。
本部会では平成24年に発足後、27年までの4年間において、小学校では「電車の優先席について」「震災遺構を残すか否かについて」、中学校の実践では「防災避難施設の建設費をどのように負担するかについて」などを題材に、実践及びその報告をしてきた。平成28、29年度はさらに実践を積み重ね、ジレンマ教材の開発にとどまらず、社会科における主権者教育や小中連携教育について研究を進めている。
メニュー
- 社会的ジレンマの定義(文献研究)
- 過去の実践を社会的ジレンマの定義から考察
- 社会的ジレンマの定義を改めて考える
- モラルジレンマと社会的ジレンマとの比較~小学校1年生の優先席の実践から~
- 社会的ジレンマの教材化の可能性~「公正」の学習を題材に~
連絡先
連携研究 社会科部会
renken8@cc.ocha.ac.jp