2020年度活動報告(理科部会)

連携研究理科部会は、附属幼稚園長である理学部化学科教授1人、附属小学校3人・中学校3人・高等学校3人の理科教諭と、本学サイエンス&エデュケーションセンター(SEC)から5人、本学遺伝カウンセリングコースから1人、基幹研究員1人が集い、各校種の理科授業の実践報告、共通の教材開発、学会や研究会での発表、地域での活動等を行っています。また、理科部会のテーマ「探究力を育む“つなぐ”理科教育~ふしぎ発見・感動~」をもとに、児童・生徒の探究力育成に着目して、探究力を段階的に育成するための方法を模索しています。

 

1.各校におけるコロナ感染予防対策やコロナ禍での授業の具体的方法の情報交換

・プリント配布や回収の方法

・遠隔学習での課題配信や授業配信の方法

・おうち実験の具体例

・教室での実験の具体例

・理科室での実験の具体例

 

2.授業実践・活動報告

① 小学校

・2020年度公開研究会(2021年2月20日実施、オンライン)での研究テーマ説明、授業報告

*理科部協議会は1時間
草野:小学5年実践報告「ふりこの動き」、全体の会の運営担当(機器操作の担当)

田中:司会担当*サバティカル中

増田:小学4年実践報告「ものの温度と体積」、理科部理論編説明

里先生(お茶の水女子大学):共同研究者

寺本貴啓先生(國學院大學):コメンテーター

 

・「探究する空間」

社会情意的スキルとメタ認知スキルを育みながら、探究を続けていく子どもの育成を目指し、子どもを取り囲む環境である空間に着目し、「探究する空間」を研究テーマとした。子どもたちが理科の授業で探究活動をしている空間と言えば、教室であり実験観察室である。その空間には仲間や教師というヒトが存在し、さらに実験器具などのモノが存在し、そして自然の事物現象というコトが存在している。ヒト・モノ・コトが存在している空間である。この空間の中で子どもたちは思考を働かせて問題を見いだし、実験方法を考え、仲間と対話しながら問題解決を図っている。このような一連の学びは子どもを取り囲む「空間」で行われていると考える。どのような空間を目指すべきなのか、ヒト・モノ・コトが子どもに与える影響、子どもがヒト・モノ・コトに及ぼす影響などについて実践を通して研究していく。

 

② 中学校

・2020年度公開研究会の報告(2020年10月24日~web上で公開)

前川:中学1年 遠隔学習「生物の観察」

山本:中学2年 対面学習「気温が20℃も違うバレンタインデー」

薗部:中学3年 対面学習「電池の条件調べをおうち実験で」「イオン化傾向を教室実験で」

薗部:遠隔学習に関する教員(中学校)アンケート結果分析の報告

 

③ 高校

2020年度SSHの活動報告

・授業実践事例

「課題研究基礎」(学校設定科目,1年必修)

「課題研究Ⅰ【地球環境科学,生命科学,暮らしの化学】」(学校設定科目,2年必修)

・生徒活動事例

「生物基礎」(2年必修)(:第13回高校生バイオコン優勝、第14回バイオものコン優勝・社会貢献賞・審査員特別賞受賞

https://www.fz.ocha.ac.jp/fk/report/ssh/2020/d009421.html

 

④ 遺伝カウンセリングコース

ヒューマンライフイノベーション研究所で「Q&Aシリーズ」を作成。

附属高校2年「課題研究Ⅰ 生命科学」遺伝カウンセリングの講師を担当。

 

3.学会発表

2020年:日本理科教育学会第70回全国大会(岡山大会:誌上発表)

「学習指導要領に沿った海洋教育授業の開発と検討~第3学年『身の回りの生物』における海藻観察の導入~」

〇里浩彰、秋葉典人、千葉和義

 

2020年度:日本理科教育学会第70回全国大会(岡山大会:オンライン発表)

「カンボジアにおける理科教育支援 ボランティア活動を通しての高校生の視点から」.

〇佐々木康多、佐々木元子

 

2020年度:生物教育学会(オンライン発表)

「家庭学習を支援するだ液の消化実験キットの開発とオンライン授業支援」
〇里浩彰、川島紀子、貞光千春、竹下陽子、大崎章弘、榎戸三智子、千葉和義

 

2020年度:第8回全国海洋教育サミット(オンライン発表)

「コロナ禍における内陸地域での海洋教育実践支援 」

〇里 浩彰、 渡辺 友美

 

2020年度:日本科学教育学会 第44回年会(姫路大会、誌上発表)

「オンライン授業を助けるコンテンツ開発 『Google Earthで地層を観察しよう』」
〇貞光 千春,川島 紀子,竹下 陽子,里 浩彰,大崎 章弘,千葉 和義

 

2020年度:日本人類遺伝学会第65回大会(オンライン発表)

「日本とカンボジアの教科書分析による中等教育における遺伝教育の比較」

〇佐々木元子、村松みゆき、オルン・チャンポン、三宅秀彦

 

 

4.地域での活動

2020年度 夏休み子どもアカデミア 「マイ海藻カードを作ろう!」

実施日:2020.8.2

会場:お茶の水女子大学

対象:文京区在住の親子24組

指導者:里浩彰

 

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