幼稚園事例報告
幼稚園では昨年より教育目標の見直しを図り、新たに「子どもへの願い」として、以下の3つに整理した。
・自分のことを大切にする ・周りの人を大切にする ・環境を大切にする
目標に向かって、到達できたかどうかで子どもを評価するのではなく、一人ひとりの育ちの過程を大切にし、子どもと関わる教師や保護者が、子どもを中心につながりあい、支え合いながら、共に育ち合うことを目指したいと考えている。今年度は、感染拡大防止に伴い、園生活も例年通りにはいかないことが多かったが、そのような中でも、新しい情報発信システム(ムードル)やメール等を活用し、保護者の意見や質問を募るなどの対話的なやりとりを重ねてきた。
こうした取り組みを、今年度の子どもたちの園内での遊びや生活の様子を写真で伝えつつ、報告した。他校種のアドバイスや意見をもとに、さらに発達を見通しつつ、子どもの今をみつめ、子ども理解を深めていきたいと考えている。
小学校事例報告
子ども一人ひとりが自ら主体的に学ぶための学習のあり方を、「個の尊重」と「協働(協同)」の視点から探究し続けるという本校の「てつがく創造活動」の研究のもと、自学・えらぶにおいては、子ども個人の興味や好奇心に基づき、学び方を身に付け、探究心を養うこと、自分を見つけ、自分を育てることを大切にしたいと考えている。
第2学年では、しなくてはいけないことと自分がしたいことのバランスを取りながら計画を立てること、自分の好きを追究しながら自分や他者に出会うこと、個人の学びから学びが広がっていくことを根底に置いて活動している。その一例について記述を試みたものを報告し、子どもの見とり方や教師間での共有について検討した。
第6学年の自学では「自分の好きを伝えよう」と題し,独り善がりにならない自学を意識してジャンルごとに分かれて取り組んだ。3学期から一人一台PCを活用できるようになったこともあり、互いに触発し合いながら、まとめ方や伝え方など表現方法も工夫した。代表者発表会では4年生に来てもらい、他者(他学年)と関わる場面を設けることで,自分の探究をさらに深めていった。
中学校事例報告
総合的な学習の時間で行われている「自主研究」の3年間に渡るカリキュラムの流れについて紹介をした。 2020年から附属中学校では完全に一人一台の PC を活用できる体制になった。それによって、生徒の自主研究の探究のプロセスも大きく変わろうとしている。例えばインターネット等で安易に情報が集められる一方で、学校図書館の利用が減っているという課題がある。 情報機器やネット環境を活用した探究的な学習の支援について、どのように考え実践をしているか、また課題はどのようなところにあるか、他校種からのアドバイスも受けながら検討を進めた。
高等学校事例報告
附属高校は2019年度よりSSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定され、2年目にあたる。そのなかで、1年次の課題研究基礎を土台に実施される2年次の課題研究Ⅰについての事例を紹介した。附属校園出身の生徒が、これまでの学びを踏まえてどのような探究活動を行っているかなどの情報交換や、小中高の接続を今後どのように意識して高校での学びを深めていくかなどの課題について、意見交換した。