年度報告

2019年度 活動報告 

               2020/10/20  担当:増田

 連携理科は、附属小学校3人・中学校3人・高等学校3人の理科教諭と大学の先生方2人、SECから5人で集り、各校種の理科授業の実践報告、共通の教材開発、学会や研究会での発表、地域での活動等を行っています。

 

1.授業実践・活動報告

①小学校
  • 2018年度公開研究会での授業報告

草野:小学3年「音」新領域の取り組み
田中:小学5年「ものの溶け方」一瞬の変化を逃さず子どもの探究心を伸ばす
増田:小学6年「電気の利用」子どもの主体性を活かした探究的な学び

  • 「ともに科学を創造する」

個々の児童が持つ素朴概念が、学級の中の観察実験を通し、予想したり、実験方法を立案したり、考察したりする過程で徐々に変容していき、科学的概念へと高められていくような授業を目指す。このような授業を通して子どもたちの探究力は高まってゆくと考える。

 

②中学校
  • 教育研究協議会2019年10月26日実施
    授業案検討

 

③高等学校:
  • SSHの活動報告

 

④大学
  • サイエンス&エデュケーションセンター・・・理科教員研修会2019年7月実施

 

2.学会発表

  • 日本理科教育学会、第69回全国大会(静岡)

課題研究;「主体的・対話的な実験活動を考える-マイクロスケール実験の個別実験のあり方をさぐる」〇貞光千春、堀田のぞみ、竹下陽子、大崎章弘、榎戸三智子、里浩彰、千葉和義、「減災どこでも理科実験パッケージの開発と検証-被災後の学校で理科実験を行うために-」

一般研究発表;
〇大崎章弘、川島紀子、貞光千春、里浩彰、竹下陽子、榎戸三智子、千葉和義、「減災どこでも理科実験パッケージの開発と検証-3Dプリンタによる地形模型を個人向け教材かする簡易複製法」
〇里浩彰、千葉和義「内陸地域における海洋教育推進を支援する教員研修プログラムの開発と実践」
〇竹下陽子、貞光千春、大崎章弘、里浩彰、榎戸三智子、渥美恵子、千葉和義、「減災どこでも理科実験パッケージの開発と検証 小学校6年生の理科実験」
〇佐藤明子、高橋治、薗部幸枝、増田伸江、武井隆明、菊地洋一、「中学での化学結合の学習 海外の事例を参考に」
〇増田伸江、薗部幸枝、佐藤明子、菊地洋一、「子どもの意欲を喚起し、主体的に学べる理科授業 -小学6年「電気とわたしたちのくらし」の授業を通して-」

ポスター発表;
〇井上知香、大﨑章弘、末松加奈、後藤郁子、“Developing a setting for scientific communication as a third-place learning community- how novice preschool teacher develop learning in the community compared to their working place”, 18th Annual Hawaii International Conference on Education

 

  • 一般研究発表;〇里浩彰、千葉和義、「内陸地域における海洋教育の実践~自然体験教室と理科の学習をつなぐ海洋教育カリキュラムの開発と実践~」、日本科学教育学会研究会、第43回年会(宇都宮)

 

  • 口頭発表;○里浩彰、清本正人、吉田隆太、千葉和義、「内陸地域における海洋教育の実践支援  ~科学クラブにおける海藻押し葉制作キットの試行~」、日本生物教育学会 104回全国大会(旭川)

 

3.地域での活動

①夏休み子どもアカデミア
・2019年度夏休み子どもアカデミア 「マイ海藻カードを作ろう!」
里浩彰 2019.7.23 お茶の水女子大学 対象:文京区在住の親子24組

③文京区教育センター《文京区科学教室 幼児から小・中学生対象》
・2019年7月27日 小学4年生-6年生対象
「ニュートンは どんな子どもだった? -実験・お話-」薗部幸枝 (補助:後藤)
・2019年9月28日・11月2日 幼児と保護者対象
「デジタル科学コミュニケーション教室」大﨑章弘 (補助:井上、末松、後藤)

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2019年度 活動報告

2020年10月7日 文責:原(高等学校)

 

5月 : 今年度の活動目標と計画について協議(於小学校)

7月 : 「表現」に関する各校種によるブリーフィング(於小学校)

10月 : 高等学校における「表現」活動とその環境について報告(於高校)

3月 : 本年度の総括と来年度の計画について協議(メール上)

 

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平成30年度 活動成果報告

                2019/04/16  担当:増田

連携理科は、小3人・中3人・高3人の理科教諭と大学の先生方2人、SECから5人、博士課程の学生さん2人で構成しています。
各校種の理科授業の実践報告、共通の教材開発、学会や研究会での発表、地域での活動等を行っています。実際の30年度の活動を報告します。

 

1.授業実践報告

①小学校:草野 3年生「磁石の性質」校内授業研の報告
②小学校で授業実践した実験を、実際に中・高・大の教員が体験するワークショップ
小学校:田中 5年生「アナグリフ」地形図を立体視することによって、川の浸食状況を地図から確認することができる。
田中 5・6年生「黒曜石とパーライト」林間学校で訪れた信州で取れる黒曜石の実験
田中 5年生「塩化アンモニウムの結晶実験」を教員も体験し、飴を試食。
③大学:遺伝カウンセラー 高校での遺伝学授業及び遺伝病とその治療方法等の実践報告、高校の教諭の意識調査の報告→附属高・中・小でも取り入れることはできないか、検討

 

2.共通の教材研究

①大学のSEC(サイエンス&エデュケーションセンター)が開発した「電気の利用」単元の実験キッドを附属小の6年生で実践。〔回路カード、豆電球、LED、コンデンサー、乾電池を1人分ずつセットしたもの〕
これを用いて、4人グループでする実験を1人~2人で実験し、一人ひとりが実際に自分の手で回路を組みたて、様々な組み合わせで、電気の通り道やエネルギーの変換等を実感を伴って学ぶことができた。
②小学校5年生で実践した「塩化アンモニウムの結晶観察」を、塩化アンモニウムを高等学校の物理実験でも応用した。

 

3.学会参加と発表

以下の各学会に参加した。各発表内容等は後述のとおり。

  • 理科教育学会(岩手大会)
  • 日本科学教育学会(長野大会)
  • 日本科学教育学会研究会(福島大会)
  • 日本科学教育学会研究会(日本体育大学大会)

〇課題研究、「主体的・対話的で深い学びに活用できるマイクロスケール実験―高校「化学基礎」における実践報告―」、溝口恵、薗部幸枝、増田伸江、佐藤明子、理科教育学会
〇一般研究発表、「ともに科学を創造する理科授業」草野健、田中千尋、増田伸江
〇「構成主義に基づいた小学校理科授業の研究―小学校4年生「もののあたたまり方」の実践を通してー」、増田伸江、薗部幸枝、佐藤明子、理科教育学会
〇「女子も理解しやすい「電流」単元の教育プログラムの開発―デジタル電流計・電圧計の効果―」薗部幸枝、朝倉彬、増田伸江、佐藤明子、加藤美砂子、理科教育学会
〇「減災どこでも理科実験パッケージの開発と検証―手作り筋肉模型の活用法」貞光千春、大崎章弘、里浩彰、榎戸三智子、竹下陽子、千葉和義、理科教育学会
〇「減災どこでも理科実験パッケージの開発と検証―回路カードを活用した小学校電気分野の授業実践―」、榎戸三智子、貞光千春、大崎章弘、里浩彰、竹下陽子、田中千尋、千葉和義、理科教育学会
〇「減災どこでも理科実験パッケージの開発と検証―3Dプリンターを活用した簡易な地形・地域教材の開発―」、大崎章弘、貞光千春、里浩彰、榎戸三智子、竹下陽子、千葉和義、理科教育学会
〇「減災どこでも理科実験パッケージの開発と検証―マイクロレンズを活用した簡易火山灰観察法―、」里浩彰、貞光千春、大崎章弘、榎戸三智子、竹下陽子、千葉和義、理科教育学会
〇「小学校の『もののあたたまり方』の学習―海外の化学教育を参考にー」佐藤明子、増田伸江、田中千尋、草野健、薗部幸枝、理科教育学会
〇ポスター発表、「見えない事象の因果関係理解」末松加奈・増田伸江、理科教育学会
〇ワークショップ、「減災どこでも理科実験パッケージの開発と検証―小学校5年生の理科実験―」サイエンス&エデュケーションセンター竹下陽子、貞光千春、大崎章弘、里浩彰、榎戸三智子、渥美恵子、千葉和義、理科教育学会
〇一般研究発表「新たな災害時に途切れない教育システムの開発と検証」プロジェクトと災害後の理科教育支援の取り組み、竹下陽子・貞光千春・大﨑章弘・里浩彰・榎戸三智子・露久保美夏・千葉和義、第1回日本科学教育学会研究会(福島大学)
〇ポスター発表、「高等学校物理の電気単元における回路カードを使った実験教材の検討 」、榎戸三智子・朝倉彬・貞光千春・大崎章弘・里浩彰・竹下陽子・森本雄一(かがく教育研究所)・千葉和義、第3回日本科学教育学会研究会(日本体育大学)

 

4.地域での活動

①お茶の水科学実験教室Ⅲ、Ⅳ「キュリー夫人の実験教室」 薗部幸枝 2018/8/21 放送大学文京学習センター
対象:附属中学校の1年生と、放送大学関係者の中1前後の生徒
②平成30年度 理科教育推進者研修(第3回)「グループの対話を活用した主体的な学習-小学校4年生『もののあたたまり方』の実践を通して-」 増田伸江、 2019/1/25 、文京区教育センター
③平成30年度夏休み子どもアカデミア 「マイ海藻カードを作ろう!」里浩彰 2018/7/25 お茶の水女子大学 対象:文京区在住の親子20組
④「ニュートンから学ぶ」薗部幸枝、後藤郁子、2018/8/10、文京区教育センター

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2018年度活動報告 連携研究 自学・自主研究部会

1.他校種のグループの先生方との情報交換

毎回の部会では、それぞれの園や学校での子どもたちの活動やようすについて、具体的な情報を交換することができた。特に、毎回の会合場所を幼稚園、中学校、高校で持ち回りにしたことで、学びの環境を直接知ることができ、それぞれの場所で生活する子どもたちのようすをイメージしやすくなった。
自分が好きなこと、不思議に思ったこと、興味を持ったことをとことん追究することは、お茶の水の附属校園全体に共通するものであることを再認識した。幼稚園の学びの中で、探究の種が植え付けられ、そして探究の芽があちらこちらで生まれること。小学校での自学を経て、それらの探究の芽が中学校の自主研究で育ち伸びていくこと。さらに、自分の好奇心が集約されて、高校では深い探究の姿勢を身につけていくこと。そして、それが大学へとつながっていくこと。このような一連の探究活動の段階を、部会での情報交換を重ねることで確認できた。

 

2.中学校での自主研究の本『自分の“好き”を探究しよう! お茶の水女子大学附属中学校「自主研究」のすすめ』の発行(2018年10月)

附属中学校で40年以上続けられてきている「自主研究」について、概要、これまでの歩み、研究の実際、指導の仕方、生徒の研究成果、Q&A等をまとめた本を発行することができた。生徒たちが自分の興味、関心のある好きなことをテーマに、3年間自分なりの方法で探究しまとめる自主研究の魅力が詰まった本である。
また、この本では、中学校だけでなく、自学・自主研究グループに所属していた幼稚園、小学校、高校、大学の先生方にも協力してもらい、コラムや原稿を執筆してもらった。
中学校の生徒や保護者はもちろんのこと、教員、特にこれから教員になろうとしている学生たちにとっても有意義な内容の本だと考えている。
詳しくは本学サイト書店もご覧下さい。

 

『自分の“好き”を探究しよう! お茶の水女子大学附属中学校「自主研究」のすすめ』の目次

はじめに
Ⅰ 自主研究の魅力
Ⅱ 自主研究の3年間の流れ
Ⅲ 自主研究はどのように行われるか
自主研究のいろは「課題設定・課題追究・まとめ」
<コラム1>遊びを中心とした幼稚園生活
Ⅳ お茶太郎・お茶子の自主研究
1 本研究に入るまで
2 スパイラルな学び
3 さまざまな発表会の機会
<コラム2>「主体的・対話的で深い学び」としての自主学習
Ⅴ 進化し続ける自主研究
自主研究の歩み
自主研究を支え続けてきた同窓会(鏡影会)
<コラム3>「自主自律」と高等学校での実践例
Ⅵ 自主研究発表事例のいろいろ
グループ内発表
ポスターセッション
講堂発表
ビジュアル凝縮ポートフォリオ
自主研究集録
Ⅶ 将来につながる自主研究
―大学や社会で自主研究がいかに活かされているか
1 中学校における関心事や取り組んだこと
2 自主研究のテーマ
3 自主研究の学びが高校、大学、社会でどのように活かされているか
4 これまでの人生を振り返って附属学校の教育やそこでの体験など自分自身の人生や価値観に
どのように影響があると思うか
まとめ
<コラム4>好きなことを好きだと叫べる環境
<コラム5>自らに問うて
<コラム6>他者を認める
Ⅷ 自主研究 困ったときのQ&A
おわりに

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